田烏資金繰り相談所 | 経営者が元銀行員に相談できる資金調達Q&Aサイト › フォーラム › 資金繰り › 夫婦合算での融資
このトピックには7件の返信が含まれ、2人の参加者がいます。2 年、 6 ヶ月前に 田烏 武 さんが最後の更新を行いました。
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2019年10月26日 7:56 AM #6364
夫婦で不動産投資を行っております
夫
アパート一棟:残債7,600万 連帯保証人に妻妻
アパート一棟:残債6,900万 連帯保証人に夫
区分ワンルームマンション:残債1,500万
区分ワンルームマンション:残債1,800万現在それぞれ夫婦別々に融資を受けております。
物件の所在地は東京、愛知、福岡とバラバラ。これを借り換え、1本化することは物理的に可能なのでしょうか?
夫婦共同名義のような融資というのは存在するのでしょうか?
もちろん物件評価が適正とみなされるという前提です。名義は別々、確定申告も別々なので難しいというか、無理なのでしょうか?
抵当が付いていない差し入れ可能な不動産(評価1,200万)や補う現金は3,000万程度は用意可能です。
2019年10月26日 1:28 PM #6366田代様
はじめまして。
当サイトにてご相談いただきありがとうございます。
田烏経営研究所の田烏と申します。
不動産投資についてのご質問ですが、
>これを借り換え、1本化することは物理的に可能なのでしょうか?
>夫婦共同名義のような融資というのは存在するのでしょうか?
>名義は別々、確定申告も別々なので難しいというか、無理なのでしょうか?結論をまず、申し上げますと債務名義が違う融資を共同名義などで1本化することは難しいと思います。
理由としては、不動産融資の場合の返済期間はそれぞれの建物の耐用年数で設定するため、1本化してしまうと返済期間の設定が難しくなってしまうからです。
現在、ご夫婦様で所有されておられますアパートとワンルームマンションの物件ごとに耐用年数が違うかと思います。
例え1本化できた場合でも、このケースだと一番返済期間が短いものをベースに借り換え後は返済期間を設定される可能性があります。
そうなると田代様の月々の返済額が増えてしまう可能性があります。
>夫婦共同名義のような融資というのは存在するのでしょうか?
→ご夫婦様の共同名義の融資は、不動産投資の融資では見たことがないですが、住宅ローンなどではあります。
ただ住宅ローンの共同名義(連帯債務者)の場合は主債務者(ご主人など)の年収が足らない場合に、奥さんが働いているケースで、奥さんの収入を合算させ補う場合に使われるため、今回のケースは不動産投資ですので、当てはまらないかと思います。
>名義は別々、確定申告も別々なので難しいというか、無理なのでしょうか?
→債務者が違う方の融資を1本化することは、基本的にはできません。
確定申告の場合も、例え借り換えで1本化ができたとしても、合算後の債務(借入)や資産(建物や土地)はご夫婦様でいくらで配分して、家賃収入(売上)についてもどのように配分すればいいのかがわからなくなってしまうからです。
債務や資産を合算させると相続の話にもなってくる可能性もあるため、相続については一度、現在の顧問税理士にお聞きされてもいいかと思います。
まとめますと現状、ご夫婦様で相互に連帯保証人に入られているため、実質共同名義の融資でも一緒のように見えますが、返済期間の問題、債務名義の問題、相続の問題で借り換えは難しいかと思います。
2019年10月29日 1:23 AM #6367田烏様
早速のご回答ありがとうございます。
やはり難しいですか・・・。
納得です。次に取れうる手段としては、それぞれ別々に借り換えを行うという事かと思います。
別々の金融機関でも、同じ金融機関/担当者でもよいのかと。元銀行担当者である田烏様からみて、抵当に入っていない不動産と、
同価値の現金であればどちらの方が魅力的に映りますか?
一部繰り上げ返済をすべきなのか、借り換え額をその分減らすべきか悩んでおります。
(理想は現金を他の投資先に振り向ける事なのでしょうが、まずは足元のBSの圧縮を優先したく)重ねての質問で恐縮ですが、宜しくお願い致します。
2019年10月29日 11:09 AM #6368田代様
お返事いただきありがとうございます。
ご質問についてですが、
>元銀行担当者である田烏様からみて、抵当に入っていない不動産と、
>同価値の現金であればどちらの方が魅力的に映りますか?→銀行としては債務者が返済ができなくなった時に換金性が高いものを担保に優先するので、現金の方が魅力的です。
現金を預金担保という形にしておけば、万が一、債務者が返済ができなくなった場合でも相殺することができるからです。不動産の場合は、その時の相場に影響をうけますし、思うように売れないことも可能性としてあるため、現金か不動産であれば現金です。
私の意見としては、今、お持ちの現金を預金担保にされるなら、支払い利息が勿体ないので、返済にあてられた方がよろしいかと思います。
>一部繰り上げ返済をすべきなのか、借り換え額をその分減らすべきか悩んでおります。
>(理想は現金を他の投資先に振り向ける事なのでしょうが、まずは足元のBSの圧縮を優先したく)→こちらについて、何点かお聞きしたいのですが、
・今回の繰り上げ返済又は借り換えの目的は足元のBS(負債)を圧縮することだけが目的でしょうか?
毎月の返済額を減らしたいや返済期間を圧縮したいなどもありましたでしょうか?・現在、お借入れされている金融機関はすべて同じでしょうか?又は違う金融機関も入っていますでしょうか?
よろしくお願い致します。
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この返信は2 年、 6 ヶ月前に
田烏 武 さんが編集しました。
2019年10月30日 6:51 AM #6370田烏様
ご丁寧にありがとうございます。
借り換えの最大の目的は、借入金利を下げて毎月の返済額を減らしたい。
さらに欲を言えば、別物件での追加融資を目指してBSを良化させたいというのが目的です。現在いずれの借り入れもノンバンクからで、区分のマンション(2件)はセゾン(2.075%と2.275%)。
一棟のアパート(夫名義、妻名義)はいずれもオリックス(それぞれ2.6%)です。不動産評価がしっかりと出て追加担保無しで借り換えで出来れば理想的なのですが、
恐らくそれは難しいので、ある程度の現金は用意をしようと思っています(3千万)。当初は夫婦合計で17,800万円の借入残を、例えば15,000万円で借換をして、
差額の2,800万を現金で早期返済できればいいな、と思っていましたがこれはもう断念。現在は3,000万円を例えば
A) 妻側に2,000万円で区分マンションを早期返済し、妻が8,200万円の借り換え(抵当:アパート1棟と区分2つ)
B) 夫側に1,000万円でアパート分を早期返済し、夫が6,600万円にて借り換え(抵当:アパート1棟)
できないかな?と漠然とながら思っている次第です。もしくは既存融資はそのままでこの3千万を新規投資に向けてより高いリターンを狙っていくのも一案かと思いますが、個人的にはまずは守りを固めたいという方に傾いています。
2019年10月30日 12:52 PM #6371田代様
お返事ありがとうございます。
>借り換えの最大の目的は、借入金利を下げて毎月の返済額を減らしたい。
→納得いたしました。ノンバンクの金利は銀行の金利よりも高いので、借り換えで金利が下がれば、毎月の返済額が減らせると思います。銀行なら、1%台もいける可能性はあります。
>不動産評価がしっかりと出て追加担保無しで借り換えで出来れば理想的なのですが、
>恐らくそれは難しいので、ある程度の現金は用意をしようと思っています(3千万)。→まずは、新規の銀行で借り換えのご相談をして、借り換えが可能かシミュレーションされてはどうでしょうか?
その上で、現状の所有物件の担保価値では借り換えが難しいと銀行から言わたら、1.3000万円の現金で借り換えの金額を減らす(守りを固めるなら返済前提でもいいと思います)
2.現金3000万円返済した後でも借り換えが難しいと言われたら、追加で担保が入っていない不動産を抵当に入れられてもいいと思います
ただ、2のポイントは借り換えによって、いくらの金利の削減メリットが出るかだと思います。
不動産を追加で担保に入れても、借り換えによる金利削減メリットが大きければ、担保に入れる価値はあるだろうし、あまり金利削減メリットが出なければ、無理に担保に入れる必要はないと思います。
なので、まずは新規で複数の銀行に借り換えのご相談をされることを、おすすめいたします。
複数の銀行にご相談することで、一番条件が良い銀行を選択できます。
新規のご相談をされる銀行は、なるべく、個人の預金通帳をお持ちの銀行がいいかと思います。
もし、地銀さんと信金さんに物件が遠すぎて対応できないと言われてしまった場合は、メガバンクにご相談されてもいいかと思います。
万が一、すべての銀行さんに借り換えを断れてしまった場合は、BSを良くし返済額を減らす目的で、奥様のセゾンの金利が高い方(1800万円、2.275%)を完済して、残りをオリックスのご主人様の(7600万円、2.6%)に繰り上げ返済してもいいかと思います。
セゾンさんの返済が1本なくなれば、その分、世帯全体の毎月の返済額は減るかと思います。
また、元利均等返済でお借入れの場合は、最初の方は金利の割合が高いため、なるべく残高が多く金利が高いものを繰り上げ返済された方が得になる可能性はあります。(詳細はシミュレーションをしていただきたく思います)
もちろん、セゾンさんとオリックスさんに無理に繰り上げ返済をする必要もないので、3000万円の現金はとっておくという方法もあります。
アパートの場合、将来的に修繕が必要な場合もあるため、将来の修繕費を一部残しておくのもありだと思います。
守りを固めないのであれば、新規の投資物件の購入に使うのもありだと思います。
いずれの選択にしろ、借り換えが可能なのかをご相談された後でも選択可能ですので、まずは最大の目的の借入金利を下げて毎月の返済額を減らすために、新規の銀行にご相談をされることをおすすめいたします。
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この返信は2 年、 6 ヶ月前に
田烏 武 さんが編集しました。
2019年10月30日 5:59 PM #6373田烏様
的確なアドバイス、ありがとうございます!
大変スッキリ致しました。
それぞれパターン出しをした上で、いくら月額支払いが下がるのかも含めてシミュレーションをしてみます。
今後のアセットロケーションも含めてよくよく熟考致します。
この度はありがとうございました!
2019年10月30日 6:24 PM #6374田代様
少しでも、田代様のお役に立てていただけたら幸いです。
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この返信は2 年、 6 ヶ月前に
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